ここでは、YouTubeに投稿されていた企業ブランディング動画をいくつか紹介しています。いずれも映像に関する賞を獲得した高評価を得ている動画です。観る人を感動させるもの、クスッと笑わせるもの、映像美に惹きこむもの…とさまざまなパターンの動画をピックアップしていますので、企業ブランディング動画を制作する際にはぜひ参考にしてみてください。
東京都武蔵野市にある「武蔵境自動車教習所」の認知度・ブランドイメージ向上を目的とした約7分の企業ブランディング動画です。「できないことが出来るようになる体験」「おじいちゃんと孫の交流」というストーリーを軸とし、さらにこの教習所がこだわっている「お客様のために何ができるか」という気持ちや、長年地域に根差している歴史も動画内で表現されています。ほかの教習所との差別化もよく伝わってくる動画です。
クライアントである武蔵境自動車教習所は地域に60年以上根ざしている歴史ある教習所。免許を取得する人にとって教習所が「一生の思い出の場」となるようにという理念で日々経営しているそうです。その思いがストーリーや演出でしっかり伝わる動画に仕上がっており、J-LOD(5)の審査でも採択となっている優れた企業ブランディング動画です。
この動画では良い意味での素人っぽさ、ナチュラルな歌声で仕立てられた演出があたたかみを醸し出しています。ホスピタリティにこだわるサービスや、手作りの素朴さをアピールしたい商品の紹介動画などに試みたい演出です。
クライアントである日総工産は製造系人材派遣などの総合人材サービスを提供している会社です。約6分の動画ですが、登場人物の心情を中心としたストーリーが素晴らしく、まるで1本の映画を観たかのような満足感があります。また企業の理念も伝わってくる企業ブランディング動画です。
「人を育て人を活かす」を創業理念とするアウトソーシング企業であるクライアントの思いや「社員と派遣など様々な立場、ひとりひとりの思い」を持ちながら日々働くスタッフの日常を映像にしています。派遣スタッフの葛藤や労務管理者への理解や共感を高める作品に仕上がっています。
社員と派遣スタッフとのコミュニケーションや人材育成を重視するという企業の想いを伝えるドラマ仕立てのブランドムービー。コミュニケーションを諦めない信念がしっかりと描かれている本動画はJ-LOD(5)の審査で採択となっています。J-LOD(5)を活用して企業ブランディング動画を制作する予定がある方は参考にするとよいでしょう。
カロリーメイト「夢の背中」篇は受験を通して親と子の絆を描いたCMです。入試までの1年間、勉強に奮闘する受験生の背中を見守るストーリーとなっており、ブランドが受験生を応援するメッセージが伝わってきます。
ACC TOKYO CREATIVITY AWARDSフィルム部門 Aカテゴリ(テレビCM)
主人公を演じた村上虹郎は、「カット数がすごく多くて、ひとつひとつ短い中、ほとんど後ろ姿で撮影したんですけど、背中だけで演じるのは難しかったです」「ワンカットたった2秒だけどひとつひとつにキャストスタッフ一同のあなたに合格して欲しいという想いがたくさん詰まってます」と語っています。撮影には早朝から夜遅くまで4日間をかけ、1年間の季節のうつりかわりを表現するために風景や衣装を細かく変えるなど大変な苦労があったそうです。
CM内の主人公は、後ろ姿のシーンがほとんど。背中だけで、イライラしたり周りの人に感謝をしたりする受験生の気持ちをしっかりと表現しており、過去に受験を乗り越えて来た数多くの人の共感を得ています。「挑戦」や「見守り」「勇気を与えたい」そんな印象を見る人に与えるので、そういった企業ブランディング動画を制作したいときに参考にするのがおすすめです。
BOVAは1954年設立の宣伝・広告に関する老舗出版社「宣伝会議」が発行する月刊誌「ブレーン」が主催するオンライン動画コンテスト。みんなのマーケット「落ち込みすぎな失恋ソング 『失恋すると人は何も手につかない』」はBOVA第9回(2022年)でグランプリを獲得している動画です。失恋し、日々の家事ができないほど落ち込んだ男性のエピソードと「みんなのマーケット」の多様なサービスを連動させたストーリーのCMとなっています。少しおおげさな演出が笑いを誘い、サービスへの理解と親近感を深めています。
みんなのマーケットのサービス「くらしのマーケット」を使ってみたくなる動画という課題に対し、失恋で普段通りの生活がままならない人に寄り添う同サービスを表現した本作。企画のスタートは2021年11月中旬。年末に演出コンテ案提出、年末年始に企画をブラッシュアップ、1月中旬に撮影し、応募締め切り直前の1月27日まで制作というハードなスケジュールで完成を迎えたそうです。
コミカルな流れのなかで、宣伝したいサービス・商品を紹介していく動画は「多くの人が必要とするようなサービス・商品だがまだ認知度が低い」という場合におすすめです。みんなのマーケットでは、このCM動画のほかに、高齢男性がサービスを頼む別のストーリーのCMも制作しています。メッセージを伝えたい年代別にCMを制作する場合にも参考にするとよいでしょう。
間伐材を利用した携帯電話「TOUCH WOOD SH-08C」のプロモーション映像「森の木琴」です。映像と音の美しさ、斬新なアイデアが国内でも世界でも大きな話題となりカンヌ・ライオンズ2011「サイバー部門」「フィルムクラフト部門」で金賞を「フィルム部門」銀賞と3冠を獲得しました。携帯電話というハイテク機器のCMであるのに、深い森の中が舞台というギャップが面白く、静かな森の中に設置した長い木琴(約44メート)が奏でるバッハの優しい音色に癒されます。
クライアントであるNTTドコモでは1999年から森林保全活動に取り組んでおり、その流れで間伐材を使った携帯電話を作ることになりました。 ビジネスとして大きな収益が上がるものではありませんが製品やCMをきっかけに日本の森が抱える問題に目を向けてもらい森が救われる可能性を高める――。こうしたことを軸にしたプロモーションを考えたそうです。ナレーションもコピーも使わず、映像だけでメッセージを静かに発信する手法の動画は国外でも注目を集めました。
現在では多くの企業が環境対応を表明しブランディングにも「エコ」を取り入れるようになりました。ただしCMでエコを打ちだしていても、実体がともなっていなければ消費者からはかえって不信感を買ってしまいます。
企業理念や企業活動でSDGsに取り組んでいる企業であれば、このような美しい自然の映像を使った動画でブランディングをすることがPR活動となり、よりユーザーの信頼感を得ることができるでしょう。
カンヌ・ライオンズ、THE ONE SHOW、クリオアワードという世界三大広告賞すべてでゴールドを受賞している動画です。2分半弱という短い時間で展開される何気ない高校の教室を舞台に施された仕掛けに圧倒されます。動画を観ればそのアイデアの革新性、映像の美しさ、撮影技術の高さなど、さまざま面で高評価なのも頷けることでしょう。公開以来1,100万回を超える再生回数という大きな反響を得ています。(2022年9月7日現在)
依頼企業は老舗化粧品メーカーである「資生堂」。10代の女性の間にある、「資生堂はお母さんのブランド」「安心だが高くて真面目」といったイメージをどう変えていくかが課題だったそう。「メークの楽しさ」を若い方たちに伝えることを目的に制作されたこの映像は2015 年10月16日にYouTube のみで公開され、監督とカメラマンの細部にまで及ぶこだわり、ヘア&メーキャップアーティストたちによる技術、現役高校生である出演者たちの一生懸命な取り組みも実を結び、大きな話題になりました。
「High School Girl? メーク女子高生のヒミツ」の監督はGoogleやHondaなど数々の大手企業のCMや映画を手掛ける柳沢翔。撮影はこちらも数々のCMを撮ってきた大橋仁。映像のトップ級プロが集結してつくりあげた作品です。(動画の制作は株式会社ワッツオブトーキョーですが、こちらの会社は現在はありません。)
「世の中の常識を変えたい」姿勢や、革新的な技術をアピールするような企業動画をつくりたい場合、このような意外性のあるストーリー・画面づくりをおこなうとよいでしょう。
本サイトでは、映像関連の賞の受賞歴を持つ企業ブランディング動画制作会社の中で、特におすすめしたい会社を3社紹介しています。それぞれ会社の色がありますので、どの会社に依頼をしようか考えている方は、ぜひこちらをご覧ください。
企業の魅力を効果的に伝えるには、文字や画像だけでなく視覚的なアプローチが重要です。動画を活用することで企業の文化や価値観を直感的に届けることができ、ブランドの独自性を視覚化することで競争力を高め、顧客や従業員のエンゲージメント向上にも繋がります。ここでは、そんな企業向けのブランディング動画制作を依頼できる、おすすめの3社をご紹介します。